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COCO & CHIKUWA

費用

当サイトの算出値|猫の診療費・疾患・猫種の指標と算出式

このページのまとめ

アニコム損保『家庭どうぶつ白書2024』の収録データだけを使って、当サイトが3つの指標を算出しました。診療費の偏り倍率(平均÷中央値・1.82〜2.78倍)、費用シェア倍率、世代交代比の3つです。算出式・限界・採用しなかった指標4件の理由まで全部公開します。新しい数値は1つも作っていません。

結論:白書の収録データだけで3つの指標を作った

このページに並ぶ数字は、当サイトが計算したものです。新しい調査もアンケートもしていません。 すでに収録しているアニコム損保『家庭どうぶつ白書2024』の表を、割り算・引き算・並べ替えしただけです。式は全部このページに書いてあります。

重みを決めて足し合わせる合成スコア(「◯◯を60点、△△を25点」のようなもの)は作っていません。 配点には客観的な単位が無く、決めた人の考えが数字の顔をして出てしまうためです。ここにあるのは、 白書に載っている2つの数値の比・差・順位だけです。

入力にしたのは63行。3つを採用し、4つを捨てました。 捨てたものも、なぜ捨てたかを数字つきで下に書いています。

指標1:診療費の偏り倍率(平均 ÷ 中央値)

白書の年齢別の年間診療費(2-4-3 猫の年齢別の年間診療費)には、同じ行に平均と中央値が両方あります。 この2つを割ると、平均がどれだけ真ん中から離れているかが出ます。

算出式

偏り倍率 = 平均診療費 ÷ 中央値診療費

差額 = 平均診療費 − 中央値診療費

小数点以下2桁まで(3桁目を四捨五入)。中央値が0以下の行は倍率を作らず「算出不可」と書きます。0では埋めません。

年齢 平均(出典) 中央値(出典) 差額(算出値) 偏り倍率(算出値)
0歳 52,380円 19,393円 32,987円 2.70倍
1歳 41,067円 15,620円 25,447円 2.63倍
2歳 42,458円 15,890円 26,568円 2.67倍
3歳 46,802円 16,823円 29,979円 2.78倍
4歳 51,637円 19,591円 32,046円 2.64倍
5歳 56,771円 20,867円 35,904円 2.72倍
6歳 62,997円 22,947円 40,050円 2.75倍
7歳 72,665円 27,952円 44,713円 2.60倍
8歳 81,060円 30,438円 50,622円 2.66倍
9歳 95,158円 35,398円 59,760円 2.69倍
10歳 104,535円 43,430円 61,105円 2.41倍
11歳 118,603円 51,139円 67,464円 2.32倍
12歳 135,612円 66,033円 69,579円 2.05倍
13歳 162,382円 82,182円 80,200円 1.98倍
14歳 169,909円 93,128円 76,781円 1.82倍
15歳 194,187円 102,518円 91,669円 1.89倍

平均・中央値の出典はアニコム損保『家庭どうぶつ白書2024』(2-4-3 猫の年齢別の年間診療費・PDF 62ページ・2022年度・確認日 2026-07-05)。 差額と偏り倍率は当サイトの算出値です。全表と算出方法の定義は白書のPDFにあります。

年齢別の年間診療費(平均・中央値)と偏り倍率 図の要約。年齢別の年間診療費の平均と中央値を16区分ぶん並べ、その差を帯で示した図。下段は当サイトの偏り倍率(平均÷中央値)。倍率を算出できたのは16件(算出不可0件)。倍率が最も大きいのは3歳の2.78倍、最も小さいのは14歳の1.82倍。金額そのものは高齢ほど上がり、倍率は高齢ほど下がる。 年間診療費(円) 0万 5万 10万 15万 平均 中央値 2つの差 当サイトの算出値:偏り倍率(平均 ÷ 中央値) 1.0倍 1.5倍 2.0倍 2.5倍 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 年齢(歳)
図の要約。年齢別の年間診療費の平均と中央値を16区分ぶん並べ、その差を帯で示した図。下段は当サイトの偏り倍率(平均÷中央値)。倍率を算出できたのは16件(算出不可0件)。倍率が最も大きいのは3歳の2.78倍、最も小さいのは14歳の1.82倍。金額そのものは高齢ほど上がり、倍率は高齢ほど下がる。
数値の出典はアニコム損保『家庭どうぶつ白書2024』(2-4-3 猫の年齢別の年間診療費・PDF 62ページ・確認日 2026-07-05)。 倍率は当サイトの算出値です。倍率が最も大きいのは3歳で、平均46,802円に対して中央値16,823円。 差額そのものが最も大きいのは15歳で91,669円です(倍率と差額はピークの年齢が違います)。

算出できたのは16件(算出不可0件)。値は16通りに分かれ、 1.82倍から2.78倍の間に散りました。1か所に固まっていないので、指標として使えると判断しました。

この指標が測っていないもの

  • 1匹あたりの金額ではありません。倍率は「平均と中央値の離れ方」であって、いくらかかるかではありません。 金額を見るときは倍率ではなく、平均と中央値そのものを見てください。
  • 診療費0円の年は入っていません。白書は「平均診療費の分母は診療があった頭数とし、診療費0円の請求は除外」と書いています。 つまりこの表は「その年に動物病院にかかった猫」の話で、1年間かからなかった猫は数に入っていません。
  • 保険で戻る分は差し引かれていません。診療費そのものの集計です。自己負担額ではありません。
  • 年齢の並びは同じ猫を追いかけたものではありません。同じ年度の、年齢の違う猫を横に並べた表です。 1匹の猫の生涯を追った記録ではないので、「この猫が15歳になったらこうなる」とは読めません。

指標2:費用シェア倍率(費用の割合 ÷ かかる猫の割合)

白書には、疾患の大分類ごとに「請求のあった猫の割合」(2-1-6 猫の疾患(大分類単位)の請求割合)と 「診療費に占める割合」(2-4-4 猫の診療費における疾患の内訳)の2つの表があります。この2つは別の指標で、順番も違います。 割ると、かかる猫の多さに対して費用のかたまりがどれだけ大きいかが出ます。

算出式

費用シェア倍率 = 診療費に占める割合(%) ÷ 請求割合(%)

順位差 = 請求割合の順位 − 費用シェアの順位

順位差がプラスなら「かかる猫の少なさの割に、お金のかたまりが大きい」側。マイナスならその逆です。 同じ値は同じ順位にします。相手の表に同じ大分類が無いときは、推測で寄せずに「算出不可」と書きます。

2つの表で大分類の書き方が違う組が4件あります。ここは当サイトの判断なので、全部出しておきます。 語の一部が似ているだけのものは寄せていません。

2-4-4 猫の診療費における疾患の内訳の表記 突き合わせた先(2-1-6 猫の疾患(大分類単位)の請求割合の表記)
肝・胆道および膵の疾患 肝・胆・膵疾患
眼および付属器の疾患 眼の疾患
歯および口腔の疾患 歯・口腔疾患
血液および造血器の疾患 血液・免疫疾患

このほか、「腫瘍」の行は白書が「参考値。各大分類の中から腫瘍に該当する小分類を抽出してまとめたもの。合計には含まれない別集計。」として別に集計しているため、突き合わせから外しています。

疾患の大分類 請求割合(出典) 費用シェア(出典) 順位(請求/費用) 順位差(算出値) 費用シェア倍率(算出値)
血液・免疫疾患 0.7% 2.5% 13位/12位 +1 3.57倍
生殖器疾患 0.3% 1% 15位/15位 0 3.33倍
内分泌疾患 1% 3.1% 12位/10位 +2 3.10倍
神経疾患 0.7% 1.7% 13位/14位 -1 2.43倍
循環器疾患 2.4% 5.8% 8位/5位 +3 2.42倍
肝・胆・膵疾患 1.7% 4.1% 11位/7位 +4 2.41倍
泌尿器疾患 12% 25.8% 2位/1位 +1 2.15倍
全身性の疾患 7.5% 11.1% 4位/3位 +1 1.48倍
消化器疾患 14.7% 21.1% 1位/2位 -1 1.44倍
歯・口腔疾患 2.4% 3.2% 8位/9位 -1 1.33倍
筋骨格疾患 2% 2.6% 10位/11位 -1 1.30倍
呼吸器疾患 5.2% 6.4% 6位/4位 +2 1.23倍
耳の疾患 2.8% 2.1% 7位/13位 -6 0.75倍
皮膚疾患 8% 5.7% 3位/6位 -3 0.71倍
眼の疾患 6.1% 3.8% 5位/8位 -3 0.62倍

請求割合・費用シェアの出典はアニコム損保『家庭どうぶつ白書2024』(2-1-6 猫の疾患(大分類単位)の請求割合・PDF 14ページ/2-4-4 猫の診療費における疾患の内訳・PDF 62ページ・確認日 2026-07-05)。 順位・順位差・倍率は当サイトの算出値です。定義と全表は白書のPDFで確認できます。

疾患大分類の請求割合と診療費シェアの散布図 図の要約。疾患の大分類15件を、横軸に請求割合(かかった猫の割合)、縦軸に診療費に占める割合を取って並べた散布図。斜めの点線は2つが等しくなる位置。当サイトの順位差では、費用シェアの順位のほうが上だったのが7件、下だったのが7件、同じだったのが1件。 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 0% 2% 4% 6% 8% 10% 12% 14% 16% 2つが等しくなる線 循環器疾患 呼吸器疾患 消化器疾患 肝・胆・膵疾患 泌尿器疾患 生殖器疾患 神経疾患 眼の疾患 耳の疾患 歯・口腔疾患 筋骨格疾患 皮膚疾患 血液・免疫疾患 内分泌疾患 全身性の疾患 請求割合(かかった猫の割合・%) 診療費に占める割合(%) 費用シェアの順位のほうが上 請求割合の順位のほうが上
図の要約。疾患の大分類15件を、横軸に請求割合(かかった猫の割合)、縦軸に診療費に占める割合を取って並べた散布図。斜めの点線は2つが等しくなる位置。当サイトの順位差では、費用シェアの順位のほうが上だったのが7件、下だったのが7件、同じだったのが1件。
色の違いは順位の向きだけを表しています(濃さは件数の多さではありません)。 倍率が最も大きいのは血液・免疫疾患の3.57倍、 最も小さいのは眼の疾患の0.62倍。 出典はアニコム損保『家庭どうぶつ白書2024』(2-1-6 猫の疾患(大分類単位)の請求割合・PDF 14ページ/2-4-4 猫の診療費における疾患の内訳・PDF 62ページ・確認日 2026-07-05)。

算出できたのは15件(算出不可0件)。倍率は15通りに分かれ、 0.62倍から3.57倍まで開きました。順位差は8通りです。

この指標が測っていないもの

  • 診療1回あたりの金額ではありません。2つの構成比を割ったものです。 「この病気になると倍率のぶんだけ高くつく」とは読めません。
  • 2つの表の母集団が完全には一致していません。 2-1-6 猫の疾患(大分類単位)の請求割合は231,817頭、 2-4-4 猫の診療費における疾患の内訳は240,833頭で、対象年齢の範囲も違います。 比の細かい上下ではなく、順番の入れ替わりを見る道具として使ってください。
  • 大分類の中身は見ていません。同じ「消化器疾患」でも軽いものと重いものが一緒に入っています。 小分類まで割った表は当サイトに収録がありません。
  • 病気の見立てには使えません。費用の構成の話であって、症状の話ではありません。

指標3:世代交代比(0歳のシェア ÷ 全年齢のシェア)

白書の品種ランキングは、全年齢(1-4 猫の品種ランキング(全年齢))と0歳だけ(1-5 猫の品種ランキング(0歳のみ))の2つがあります。 順位を見比べるだけなら白書のままで足りますが、順位は「何位から何位へ」しか教えてくれません。 占める割合そのものを割ると、順位が動かない品種の動きも見えます。

算出式

世代交代比 = 0歳でのシェア(%) ÷ 全年齢でのシェア(%)

順位差 = 全年齢の順位 − 0歳の順位

1.0が「全年齢と同じ構成比」。片方の上位30にしか入っていない品種は、比を作らず「算出不可」と書きます。 無い側を0として扱うことはしません(0は「いない」の意味になってしまうため)。

猫種 全年齢シェア(出典) 0歳シェア(出典) 順位(全年齢/0歳) 順位差(算出値) 世代交代比(算出値)
サイベリアン 2.3% 6.1% 13位/6位 +7 2.65倍
ミヌエット 2.5% 5.8% 11位/7位 +4 2.32倍
ラガマフィン 1.7% 3.5% 14位/10位 +4 2.06倍
エキゾチック 0.5% 0.9% 22位/18位 +4 1.80倍
トンキニーズ 0.3% 0.5% 26位/22位 +4 1.67倍
ラグドール 4% 6.5% 7位/4位 +3 1.63倍
セルカーク・レックス 0.2% 0.3% 27位/28位 -1 1.50倍
キンカロー 0.2% 0.3% 29位/26位 +3 1.50倍
エキゾチック・ショートヘアー 1.1% 1.6% 17位/14位 +3 1.45倍
ブリティッシュ・ショートヘアー 4.2% 5.6% 6位/9位 -3 1.33倍
マンチカン 7.8% 9.7% 4位/3位 +1 1.24倍
ベンガル 2.3% 2.8% 12位/11位 +1 1.22倍
ペルシャ 1% 1.2% 18位/15位 +3 1.20倍
ノルウェージャン・フォレスト・キャット 5% 5.7% 5位/8位 -3 1.14倍
メイン・クーン 2.5% 2.8% 10位/12位 -2 1.12倍
スコティッシュ・フォールド 14.1% 14.2% 2位/2位 0 1.01倍
スコティッシュ・フォールド・ロングヘアー 0.6% 0.6% 21位/21位 0 1.00倍
シンガプーラ 0.5% 0.5% 23位/23位 0 1.00倍
シャルトリュー 0.4% 0.4% 24位/25位 -1 1.00倍
ヒマラヤン 0.3% 0.3% 25位/27位 -2 1.00倍
シャム 0.2% 0.2% 28位/29位 -1 1.00倍
アメリカン・カール 1% 0.9% 19位/19位 0 0.90倍
ロシアンブルー 2.8% 2.4% 9位/13位 -4 0.86倍
アメリカン・ショートヘアー 8.1% 6.5% 3位/5位 -2 0.80倍
ソマリ 1.2% 0.9% 16位/20位 -4 0.75倍
ペルシャ(チンチラ) 1.6% 1% 15位/17位 -2 0.63倍
アビシニアン 0.8% 0.5% 20位/24位 -4 0.63倍
混血猫 28.3% 16.1% 1位/1位 0 0.57倍
日本猫 3.3% 1.1% 8位/16位 -8 0.33倍
マンチカン・ロングヘアー 算出不可(0歳のランキング(上位30)に入っていないため比を作れません)
ボンベイ 算出不可(全年齢のランキング(上位30)に入っていないため比を作れません)

シェア・順位の出典はアニコム損保『家庭どうぶつ白書2024』(1-4 猫の品種ランキング(全年齢)・PDF 5ページ/1-5 猫の品種ランキング(0歳のみ)・PDF 5ページ・確認日 2026-07-05)。 順位差と世代交代比は当サイトの算出値です。頭数を含む全表は白書のPDFにあります。

世代交代比(0歳のシェア ÷ 全年齢のシェア)の並び 図の要約。当サイトの世代交代比(0歳のシェア ÷ 全年齢のシェア)を、大きい順に29品種ぶん並べた図。縦の実線が1.0で、全年齢と同じ構成比を表す。1.0を超えたのが16品種、ちょうど1.0が5品種、下回ったのが8品種。上端はサイベリアンの2.65倍、下端は日本猫の0.33倍。どちらの表にも載っていて算出できたのが29品種、片方の上位30にしか入っておらず算出できなかったのが2品種。 当サイトの算出値:世代交代比 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 全年齢と同じ構成比 サイベリアン 2.65 ミヌエット 2.32 ラガマフィン 2.06 エキゾチック 1.80 トンキニーズ 1.67 ラグドール 1.63 セルカーク・レックス 1.50 キンカロー 1.50 エキゾチック・ショートヘアー 1.45 ブリティッシュ・ショートヘアー 1.33 マンチカン 1.24 ベンガル 1.22 ペルシャ 1.20 ノルウェージャン・フォレスト・キャット 1.14 メイン・クーン 1.12 スコティッシュ・フォールド 1.01 スコティッシュ・フォールド・ロングヘアー 1.00 シンガプーラ 1.00 シャルトリュー 1.00 ヒマラヤン 1.00 シャム 1.00 アメリカン・カール 0.90 ロシアンブルー 0.86 アメリカン・ショートヘアー 0.80 ソマリ 0.75 ペルシャ(チンチラ) 0.63 アビシニアン 0.63 混血猫 0.57 日本猫 0.33 0歳のシェア ÷ 全年齢のシェア(倍)
図の要約。当サイトの世代交代比(0歳のシェア ÷ 全年齢のシェア)を、大きい順に29品種ぶん並べた図。縦の実線が1.0で、全年齢と同じ構成比を表す。1.0を超えたのが16品種、ちょうど1.0が5品種、下回ったのが8品種。上端はサイベリアンの2.65倍、下端は日本猫の0.33倍。どちらの表にも載っていて算出できたのが29品種、片方の上位30にしか入っておらず算出できなかったのが2品種。
出典はアニコム損保『家庭どうぶつ白書2024』(1-4 猫の品種ランキング(全年齢)・PDF 5ページ/1-5 猫の品種ランキング(0歳のみ)・PDF 5ページ・確認日 2026-07-05)。 比は当サイトの算出値で、飼育頭数の変化ではありません。

算出できたのは29件(算出不可2件)。値は23通りに分かれ、 0.33倍から2.65倍まで開きました。 1.0を超えたのが16品種、ちょうど1.0が5品種、下回ったのが8品種です。

この指標が測っていないもの

  • 飼育頭数の変化ではありません。0歳の表は2022-04-01〜2023-03-31 にアニコム損保の保険契約を開始した0歳の猫35,706頭(性別不明含む)。各品種の頭数と全体に占める割合。直近の子猫のトレンドを表す。 「その年度に0歳で保険契約を始めた猫」の構成であって、生まれた子猫の構成ではありません。
  • 保険にいつ入るかの差が混ざっています。子猫のうちに加入する品種と、大きくなってから加入する品種があれば、 その差はそのままこの比に出ます。当サイトは両者を分ける材料を持っていないので、分けずに「わからない」と書いています。
  • 上位30に入らない品種は見えません。白書のランキングはどちらも上位30までです。 片方にしか入っていない品種は算出不可にしてあります(マンチカン・ロングヘアー・ボンベイ)。
  • 猫種の優劣ではありません。健康にも寿命にも性格にも関係しない、構成比だけの数字です。

突き合わせて出てきた逆転

指標を並べると、1つの表を見ているだけでは気づかない食い違いが出てきます。当サイトが見つけたものを、そのまま書きます。

かかる猫が多い病気ほど、お金がかかるわけではない

眼の疾患は請求割合6.1%で5位ですが、 診療費に占める割合は3.8%で8位。倍率は0.62倍でした。 逆に血液・免疫疾患は請求割合0.7%(13位)に対して費用シェア2.5%(12位)、 倍率3.57倍です。算出できた15件のうち、 順位が入れ替わったのは14件、順位が同じだったのは1件でした。

金額は高齢ほど上がるのに、偏り倍率は下がる

診療費そのものは年齢とともに上がります(0歳の平均52,380円 → 15歳の平均194,187円)。 ところが偏り倍率は逆で、2.70倍から1.89倍へ下がります。 高齢の診療費が上がるのは「一部の猫に大きな出費が出るから」ではなく、 真ん中の猫の出費そのものが上がるからだと読めます。 中央値は19,393円から102,518円へ動いていて、平均より伸び方が大きいためです。

順位が動いていない品種ほど、シェアが大きく動いていることがある

混血猫は全年齢1位・0歳1位で順位差は0。順位表の上では動いていません。ところがシェアは28.3%から16.1%へ変わっていて、比は0.57倍でした。 順位差が0なのにシェアが動いている品種は3件あります。 順位表だけを追っていると、この動きは見えません。

人気の順番に並べても、寿命は順番どおりに並ばない

白書の品種ランキング(全年齢)と猫種別平均寿命の両方に載っているのは20品種です。 人気の順番がそのまま寿命の順番なら、両方の並びで位置は変わらないはずです。実際には、 寿命の並びで位置が上がったのが7品種、 下がったのが11品種、変わらなかったのが2品種でした。

人気1位の混血猫は寿命の並びで2位ですが、 すぐ隣の人気2位のスコティッシュ・フォールドは14位です。 人気では隣どうしなのに、寿命の並びでは12の開きがあります。 寿命の並びの先頭は日本猫(15.1歳・人気8位)で、 人気の下のほうにいるアメリカン・カール(人気19位)は寿命では4位に来ます。 だから当サイトは、猫種を選ぶ材料としてこの2つを結びつけません。

この関係を1つの数字(相関係数)にまとめる案は採りませんでした。理由は下の却下記録に書いています。

作って捨てた指標4件と、その理由

指標は思いつくだけ作れます。ただ、実データに当てはめると値が1か所に固まって並べ替えの役に立たないものや、 式は書けても読む人の判断を誤らせるものがあります。捨てたものも理由と数字つきで残しておきます。 ここの数字は、ページを作るたびに計算し直しています。

却下1:生涯の診療費(年齢別の平均を全部足す案)

0歳から15歳までの平均を足すと1,488,223円、 中央値を足すと663,349円という数字が出ます。式は書けます。 けれどこれは「16年ぶんずっと生きていて、毎年ちょうど平均どおり払う」という前提が要ります。 同じ白書に載っている平均寿命は14.5歳(2022年度)で、前提と噛み合いません。 数字が出ることと、その数字で判断してよいことは別なので、載せません。

却下2:猫種の審査配点を1つの数字にする案

血統登録団体の標準書には、頭部・体型・被毛などの審査配点があります。当サイトはこれを23猫種ぶん収録しています。 ところが合計点は23件すべてが同じ値(100)で、異なる値は1通りしかありませんでした。 合計はどの標準書も100点に揃える決まりなので、当たり前といえば当たり前です。並べ替えに一切使えません。 内訳のほうは割れますが、評価する部位の名前が団体ごとに違い(収録されている部位名は21種類)、横に並べられませんでした。

却下3:人気と寿命の関係を、相関係数で言い切る案

「人気の割に長生きか」を1つの数字にしようとしました。20品種で相関係数を出すと -0.0044(決定係数0.00002)で、ほとんど関係が無いように見えます。 けれど収録が20品種しかないので、この数字がどれくらい確かなのかを確かめました。 1品種ずつ抜いて計算し直すと、係数は-0.0844から0.1171まで動きます。 最も動かすのは混血猫で、これを抜くだけで 符号が入れ替わります。

つまり「わずかに負の関係」も「わずかに正の関係」も、1品種の増減で入れ替わります。どちらに転ぶかで結論が変わる数字を、当サイトの算出値として出すことはしません。代わりに、上の逆転のところでは係数を使わず、位置が上がった品種・下がった品種の数と、個別の名前だけで書いています。この2つは1品種抜いても裏返りません。

もうひとつ、猫種を寿命で並べて優劣をつけること自体を当サイトはしません。 寿命の数字は品種の平均であって、目の前の1匹の予測ではないからです。

却下4:平均寿命の推移から先を読む案

平均寿命の推移は15年ぶんあります(2008年度13.9歳 → 2022年度14.5歳・0.6歳ののび)。 1年あたりに直すと0.043歳です。この傾きを延長すれば「何年後に何歳」という数字は作れます。 けれど、それは白書のどこにも書かれていない数字で、当サイトが作った予測になります。 出典のない数値は載せない、という決まりに触れるので採りません。

全部に共通する限界(母集団のこと)

ここまでの計算はすべて、アニコム ホールディングス株式会社/アニコム損害保険株式会社(アニコムグループ)のペット保険契約データを入力にしています。 日本のすべての猫を数えたものではありません。ペット保険は子猫のうちに加入することが多く、純血種の割合も高いため、 若い猫と純血種に寄った集まりです。

保険に入っている家庭は、そもそも動物病院にかかりやすいとも考えられます。診療費の表は 「その年に診療があった猫」だけを分母にしているので、1年間かからなかった猫は入っていません。 このページの数字は「ひとつの大きなデータの中での関係」として読んでください。

白書の利用について、アニコムは白書サイトで出典の明記をお願いしています(PDF本文・奥付には転載条件の明文はありません。2026-08-12確認)。 当サイトは出典名・章節番号・PDFのページ・URL・確認日を必ず添えたうえで、算出の検証に必要な範囲の数値を引用しています。 全表と定義は白書のPDFで確認できます。

数値の扱い方そのものは編集方針に書いています。 費用の全体像は猫にかかるお金、猫種のデータは寿命人気ランキングのページにあります。

編集部の見解

ここから下は、当サイトが上の数字をどう読んでいるかです。事実の提示は上で終わっていて、ここは評価です。

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よくある質問

このページの数字は、どこから来ていますか?

すべてアニコム損保『家庭どうぶつ白書2024』に載っている数値を、当サイトが割り算・引き算・並べ替えしたものです。新しい調査もアンケートもしていません。算出式はページ内に全部書いてあり、元の数値は白書のPDF(https://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202412.pdf)で確認できます。

独自のスコアや点数はありますか?

作っていません。当サイトは「◯◯を60点、△△を25点」のように重みを決めて足し合わせる合成スコアを作らない方針です。ここにあるのは、白書に載っている2つの数値の比・差・順位だけです。

この指標で猫の病気を判断できますか?

できません。ここにあるのは費用と構成比の読み方だけです。症状から病気を見立てることは、実際に猫を診た獣医師にしかできません。気になることがあれば動物病院に相談してください。

採用しなかった指標も載っているのはなぜですか?

指標は思いつくだけ作れますが、実データに当てはめると値が1か所に固まって並べ替えの役に立たないものや、式は書けても読者の判断を誤らせるものがあります。捨てたもの4件を数字つきで残しておくほうが、何を見て決めたかが伝わると考えています。

この記事が当てはまる範囲

対象はアニコム損保のペット保険契約データ(アニコム損保『家庭どうぶつ白書2024』)。日本のすべての猫を数えたものではありません。指標はすべて当サイトの算出値で、白書に載っている数値ではありません。

一次資料に見つからなかったこと

  • 重み付きの合成スコアは作っていません(当サイトは独自係数を発明しない方針のため)
  • 猫種を健康や寿命で序列化する指標は作っていません
  • 「この症状ならこの病気」を判定する仕組みは、一次資料からは作れないため置いていません
  • 飼育頭数そのものの推移データは、白書に見つかりませんでした(載っているのは保険契約の構成です)