「ペット保険はいらない」という声もあります。うちはこの問いに、入るべき・いらないの結論を出しません。判断は貯金で備えるか保険で備えるかの考え方の問題で、正解は家庭ごとに違うからです。よく見る『加入率◯%』も、猫単独のクリーンな一次統計が無いため断定しません。判断材料として白書の年齢別医療費カーブを添え、うちは入っている(ちくわ50%プランで年28,830円)という事実だけを開示します。それはあくまでうちの判断です(n=2の記録)。
先に、このページのスタンスを書きます。
うちは「ペット保険に入るべき」とも「いらない」とも言いません。 これは、急な医療費を貯金で受け止めるか、保険で平らにするかという考え方の問題で、正解は家庭ごとに違うからです。判断の材料になる数字を出典つきで並べて、最後にうちがどうしているかだけを事実として開示します。決めるのは読んでいるあなたです。
このページは、保険を選ぶ具体的な軸ではなく、そもそも入るか入らないかの考え方を扱います。入ると決めたあとの選び方は、別ページのペット保険の比較の考え方にまとめました。
「加入率◯%」を、うちは断定しません
保険の記事でよく「加入率は◯%」という数字を見かけます。うちはこれを断定しません。理由を書きます。
猫単独の、信頼できる公的な加入率統計が見当たらないのです。よく引用される17.5%・18.6%・21.4%といった数字を元までたどると、民間調査や、うちが使えないペットフード協会の調査から推計した値に行き着きます。いちばん一次に近いJA共済総研のレポートでも、載っているのは「ペット保険の普及率は2022年で18.6%」という数字ですが、これは犬と猫を合わせた数字で、しかも筆者の推計値と明記されています。
つまり「猫の加入率は◯%」と胸を張って言える一次資料が無い、というのが実情です。だから、このサイトでは加入率を数値で断定しません。近年伸びているようだ、という以上のことは言わない。これがいちばん誠実だと思っています。
そして加入率が高かろうと低かろうと、それはあなたが入るべき理由にも、いらない理由にもなりません。みんなが入っているから入る、という決め方をおすすめする気はありません。
判断の軸は「貯金で備えるか、保険で備えるか」
「保険はいらない」という意見の多くは、こういう考え方に立っています。保険料を毎月払い続けるくらいなら、その分を自分で貯めておけばいい。 たしかに一理あります。健康な年が続けば、保険料は「使わずに終わる」お金になるからです。
いっぽうで保険は、急に来る高額な医療費を平らにするものです。大きな手術や長い入院が来たとき、まとまったお金を貯金だけで受け止めるのはきつい。そのショックを毎月の小さな支払いに変えるのが保険、という見方です。
どちらが正しいという話ではありません。整理すると、判断は次の3点に集約されます。
- 貯金で払いきれるか: 急に十数万〜数十万円の医療費が来ても、貯金で払える余裕があるか。
- 保険料を払い続けられるか: 毎月(毎年)の保険料を、無理なく払い続けられるか。健康なら使わずに終わる可能性も受け入れられるか。
- リスクをどう受け止めたいか: 「めったに来ないが来たら痛い出費」を、自分で抱えたいか、月々の固定費に変えたいか。
この3点への答えは、貯金の余裕・猫の年齢・性格によって変わります。だから正解はひとつではないのです。
判断材料:年齢とともに医療費は上がる
保険がいるかどうかを考えるとき、頭に入れておきたい数字があります。猫の医療費は、年齢とともに上がっていくという傾向です。アニコム損保の白書から、判断材料として引用します。
| 年齢 | 年間の平均診療費 |
|---|---|
| 1歳 | 41,067円 |
| 7歳 | 72,665円 |
| 12歳 | 135,612円 |
| 15歳 | 194,187円 |
出典: アニコム損保『家庭どうぶつ白書2024』(2-4-3 猫の年齢別の年間診療費)
若いうちは比較的おだやかで、7歳あたりから上がりはじめ、シニアになると大きくなります。この「上振れ」を保険で平らにするか、貯金で受け止めるか——と考えると、判断の輪郭がはっきりします。
ただし大事な前提を書きます。これはアニコム損保の保険契約データの平均で、日本の全ての猫の代表値ではありません。 母集団は比較的若く純血種が多いなど、かたよりがあります。平均は一部の高額ケースに引っ張られて大きく出るので、詳しい読み方(中央値との違いも含めて)は猫の医療費は年齢でどう増えるかにまとめました。あくまで規模感をつかむための参考として使ってください。
うちの場合(入っている・でもそれはうちの判断)
うちは、保険で備える判断をしました。 金額がはっきり確認できているちくわ(1歳)の分を開示します。第一アイペット損害保険の「うちの子」で、補償割合50%のプラン、年間28,830円(多頭割引2%適用済み・月あたり約2,402円)です。
なぜ入ったか。うちの考えは「医療費が本格的に上がるのはシニアからだけれど、若くても急なケガや病気はある。そのときにまとまった出費が来るのを、月々の小さな支払いに変えておきたい」というものでした。若いうちは保険料が比較的おさえられる、というのも理由のひとつです。
ただし、これはうちの判断であって、おすすめではありません。 同じ状況でも、貯金で備えるほうが合っている家庭はたくさんあります。うちは「保険で備える」を選んだ、という一例として見てください。ココ(2歳)の分の保険料と、2匹の手術費用は、証券や記録の確認が取れ次第、別ページに足していきます。
ここに書いたのは、うちの2匹の契約と考え方です(n=2の記録)。あなたの家庭に同じ判断が当てはまるとは限りません。
関連するページ
- 入ると決めたあとの選び方 → ペット保険の比較の考え方
- 年齢別の医療費データ(判断材料の詳細) → 猫の医療費は年齢でどう増える?
- うちの保険料の実額 → 猫2匹の毎月の飼育費、実測を公開
- どんな病気にお金がかかるか → 猫の病気とお金のデータ
このページについて(免責)
このページは、ペット保険に入るかどうかを考えるための材料を並べたものです。特定の保険への加入をすすめるものではなく、「入るべき」「いらない」という結論も出しません。加入するかどうかの判断は、猫の年齢・健康状態・持病の有無、そして家庭の貯金の余裕によって変わります。契約内容は各社の公式情報を確認のうえ、ご自身で判断してください。
引用した医療費のデータは、傾向をつかむための目安です。猫の体調に気になるところがある場合は、自己判断せず、動物病院にご相談ください。
よくある質問
ペット保険は本当にいらないのですか?
うちは「いる・いらない」の結論を出しません。これは貯金で備えるか、保険で備えるかという考え方の違いで、正解は家庭ごとに違うからです。判断の軸は、急な高額医療が来たときに貯金で払いきれるか、月々の保険料を払い続けられるか、そのお金を別の備え方に回すかどうかです。参考として、アニコム損保の白書では猫の年間診療費が年齢とともに上がり、15歳では平均で約19.4万円になります。この上振れを保険で平らにするか、貯金で受け止めるかの選択、と考えると整理しやすいです。うちは保険で備える判断をしましたが、それはうちの選択で、おすすめではありません。
猫のペット保険の加入率はどれくらいですか?
正直に書くと、猫単独の信頼できる公的な加入率統計は見当たりません。よく引用される17〜21%といった数字を元までたどると、民間調査と(当サイトが使えない)ペットフード協会の調査から推計した値で、しかも犬と猫を合わせた数字(2022年で18.6%・JA共済総研レポート)だったりします。だからこのサイトでは「猫の加入率は◯%」と断定しません。近年伸びているようだ、という以上のことは、クリーンな一次が無い以上言えない、というのが誠実な答えです。
保険に入らないなら、どう備えればいいですか?
ひとつの考え方は、保険料に相当する額を毎月自分で積み立てておく方法です。たとえば月2,000〜3,000円を医療費用に取り分けておけば、数年で一定の備えになります。ただし、若いうちに大きな病気やケガが来ると積立が追いつかないリスクは残ります。逆に保険は毎月(毎年)払い続ける必要があり、健康なら「使わずに終わる」お金にもなります。どちらが良いかは、貯金の余裕・猫の年齢・リスクをどう受け止めたいかで変わります。うちの数字はひとつの参考として使ってください。
出典